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私のファースト鍋「ル・クルーゼ」

こんにちは。

料理家の小牧知子です。

今回は、私が愛してやまない調理器具のお話です。

料理はもちろんですが、調理器具においては好きを超えてちょっとおたく…

とういくらい詳しいと自負しています。

そんなわたしの調理器具との最初の出会いは、フランスを代表するホーロー鍋「ル・クルーゼ」です。

約15年前、まだ20代だったころにフランスのパリで買い求めたのは、

ル・クルーゼ・ココットロンド15センチの赤。

日本で購入するよりはるかに低価格(1/3程度)で、まだ20代だった私にも迷いなく買える価格だったように記憶しています。それでも15センチの鍋を一つだけ、宝物のように持ち帰ってきたそのわくわく感は今でもはっきり覚えています。

その小さな15センチの鍋で、和食から洋風の煮込み料理まで、底のホーローがはげるまでいろんなものを作っていました。

そしてこの経験が、私の今の調理器具好きに繋がっていると思っています。

今では他メーカーからも色々な鋳物鍋が出ています。

デザインも、使用感も良いものがあふれていますが、ル・クルーゼを愛し続けている一番の理由は、やっぱりその世界の第一人者だと感じているからだと思います。

ル・クルーゼの魅力は、カラフルな色展開、どんな料理にも対応できるシンプルな構造。

その使用感とルックスが、センスあふれ、食文化を大切にしたフランスのマダムたちに長く愛される理由なんだと思います。

お気に入りのポットラックもル・クルーゼ製
マイ ル・クルーゼは、赤で統一

私自身も、ル・クルーゼは毎日の食事作りに大活躍。

今ではいろんな形を所有していますが、今一番のお気に入りは、

特に冬に大活躍する「ウィンザーポット」。

後列 向かって右がウィンザーポット

ウィンザーポットは、深さのある片手鍋。

深さがあるのに安定感がバツグンで、容量も見た目よりたっぷり入るので、

寒い冬にぴったりのミネストローネにぴったり。

冷蔵庫にあるお好みのお野菜と、湯剥きしたトマトを入れてコトコト煮込み、

素材の味がしっかり感じられるスープは心と体に優しいメニューです。

お子さんのいるご家庭の朝食には、おにぎりと一緒に少し添えてみたり、

おひとりさまランチには、ちょっとお気に入りの器でメインにして、美味しいパンを添えてみたり。

もちろん家族が集う夕飯の一品にも。

寒い中、お気に入りの鍋で煮込んだスープは、きっとあたたかくて、

それぞれのシーンに溶け込むお料理になるのではないかと思います。

そして大切な誰かが笑顔になれば、それ以上の幸せってないですよね。

ベーコンと野菜の旨味たっぷりのミネストローネ。
大豆も戻して茹でたものを使い、丁寧に味を引き出します。

料理・スタイリング:小牧知子

写真:Akiyo Kojima 

器:友栄堂(フランスアンティーク)